運転士になるために!

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 こんにちは、蓮です。

 今回は駅のホームで鉄道好きな子どもたちやご両親から、

「どうすれば運転士になれるの?」

「すぐになれるの?」

「何を勉強したらいいの?」

 といった質問されることがよくあります。

 ということで、今回は「運転士になるためには?」といったタイトルでお送りしたいと思います。

鉄道会社に入社

 まずはここから。

 JR各社、大手私鉄そして第3セクターに分類されるローカル地方の鉄道会社それぞれ「入社」して、「乗務員」にエントリーしないと「車掌」や「運転士」になることは出来ません。

 また、高卒や大卒のいわゆる新卒採用、そして社会人採用(いわゆる中途採用)など様々です。

 そして鉄道会社では様々な働き方を選ぶことが出来ます。

  • 乗務員
  • 指令所
  • 信号通信・電気
  • 保線
  • 車両保守 などなど

大切なのは「職種」

 ここで重要なポイントがあります。

 乗務員以外の職種で入社後、運転士になる事はほぼ不可能です。

 私が務めている鉄道会社ではまずありません。

 「ほぼ」というのは一部他会社の総合職でそういうコースがあると聞いたことがあるためですが、今現在もその様な運用をしているか不明です。

 この様に職種を細分化している理由の一つとして、鉄道は専門性が高くオールラウンダーのような社員を育成しづらいためと言われています。

 その為、「将来運転士になりたい!」と志望し鉄道会社に入社するには必ず運転士に繋がっている入口である「職種」を確認するようにしましょう。

運転適性検査

 現在、鉄道に限らず様々な分野で検査されている、クレペリン検査にも合格する必要があります。

 入社のタイミングや実施されるほかに、定期的に実施されます。

 クレペリン検査についてここでは詳細について触れませんが、簡単に言うと試験官の合図のもと1桁の足し算を次の合図までひたすら繰り返し、その計算量で性格や能力等を推し量る検査です。

 「なぁ〜んだ、1桁の足し算なら簡単じゃん」

 と思われるかもしれませんが、この検査に合格しないと車掌や運転士にはなれません。

 そして、現役の車掌・運転士が不合格となると、二度と乗務員に戻れません。

 かなりプレッシャーのかかる状況でひたすら計算を繰り返すのは、正直かなり負担がかかる検査です。

 不合格後の再検査については鉄道会社で異なります。

 入社を希望する鉄道会社に確認してみましょう。

ステップアップ

 入社したからと言ってすぐに運転士にはなれません。

 多くの鉄道会社では下の様にステップアップしていきます。

【社内登用試験】と【国家試験】

社内登用試験

 一般教養と面接からなるあくまでも社内の試験。

 この登用試験に合格しないとスタートラインにも立てない。

国家試験

 運転法規や鉄道電気、電車の応急処置などといった様々な分野から知識を問われる「学科試験」と現場で指導運転士のもと安全で正確な運転操縦ができるか問われる「技能審査」の2つからなる試験。

両方合格することで、甲種電気者運転免許が交付される。

 入社後も勉強ばかりで辛くなる時もあると思いますが、夢へ向かって一歩づつ自分のスピードで歩いていってほしいです。

1番苦労する運転士見習い期間

 そして指導運転士(親方と呼ぶことが多い)の横で実際に営業走行している電車を運転します。

 この練習は数ヶ月におよび、技能審査に挑むことになりますが、この期間に夢半ばで挫折し去っていく方々も少なくはありません。

 運転士が握るハンドルで多くのお客様のお命をお預かりしている以上、「安全」に対する姿勢はかなり厳しく指導されます。

 また、皆さんの想像以上に運転士はブレーキにこだわりを持っています。

 ブレーキは技能審査の項目にもありますが、上達し習得するのは非常に困難です。

 なぜなら、運転士は自家用車の様に毎回同じ電車を運転するわけでは無いからです。

 ブレーキが効きやすい・効きにくいといった電車の個体差はもちろん、お客様の乗車人数や天候など様々な要素が入り乱れています。

 余談ですが、私が運転士見習いだった頃、何度練習しても上達しない自分が悔しくて、情けなくて、親方に申し訳なくて、泣きながら運転していた事を今でも覚えています。

 ただ、それらを総合的に考え適切なブレーキで停車出来た時は心の中でガッツポーズをするくらい嬉しいものです。これは運転士あるあるなのではないでしょうか?

 そして、以前運転士の1日という記事でも紹介した通り、運転士は基本24時間の業務です。

 という事は、トイレ・乗務員宿泊所以外親方とずっと一緒です。

 親方も運転士見習いも人間ですので、性格上合う合わないがあると思います。

 昔は気合と根性で何とかなっていましたが、今の時代運転士見習いのメンタルサポートを重要視している鉄道会社が増加してきた感じがあります。

まとめ

 運転士になるための道のりを紹介してきました。まとめると以下のようになります。

  1. 鉄道会社に入社
  2. いきなり運転士にはなれない。駅→車掌→運転士という道を進む。
  3. 社内登用試験を合格していく必要がある。
  4. 運転士見習いで2つの試験を合格。
  5. 晴れて運転士!

 いかがでしたでしょうか?

 それぞれ細かい点は鉄道会社によって多少違いはあると思いますが、大筋はここで紹介した道のりを辿ることになるかと思います。

 この記事を見て一人でも多くの方が運転士になるためのきっかけとなれたら、これ以上に嬉しいことはありません。

 夢に向かって一歩づつ進んで行きましょう!

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